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試験前にゲームばっかりしてたら痛い目みました。
キャスパーが狩人になったよ。こんばんは。

「ゲームばっかりやっていないで、勉強をしなさい!」
「ゲームは、勉強がおわってからやりなさい!!」
というフレーズは小さい頃よく聞いたものですけれど、
「試験勉強」には、明確な終わり というものはないわけで
試験前にもゲームしてあそぼうという発想はここで阻まれます。

そこで、遊びながら勉強ができる!という超画期的なRPGを
考えました。超画期的というか、昔からそういうのって結構
あったような気もしますが。そういうのは得てして普通のゲームより
面白くなかったような記憶がありますので、他のゲームに見劣りしない、
超画期的な面白いのを考えようというわけです。

ぼくは算数や数学が嫌いでした。ので、それを機軸にしようと思います。



まず、戦闘はターン制、「通常攻撃」をえらぶと
数式が出てきます。それを解いて見事正解すると、
計算で出てきた数値の分だけダメージを与えることができます。
さいしょの、主人公のレベルが低いころは、1ケタの足し算とか
その辺りなんですが、レベルが上がるごとに、問題のレベルも
上がっていくという仕組みです。問題のレベルがあがれば、
自然と解の数値も大きくなっていきますよね。
算数なうちはまだいいですが、レベルがカンスト近づいてくると、問題も
フェルマーの最終定理を証明せよとかそういうのになってきます。
数値ではないのでダメージがどうなるかは不明ですが、
きっとすごく強いです。



これだけでは、今までにもあったんじゃないかという気もするし、
何しろそんなに斬新でもないし、数学しか勉強できないし、
マイナスとか√とかが出始めてダメージ与えられなくなるレベルになると
詰んでしまうので、さらなる新要素も加えていきます。
そう、大体のRPG、戦闘では、通常攻撃のほかにも、
魔法とか特技みたいなのが使えることがほとんどです。よって、
これも採用していきます。

特技は種類がいくつもあって、使うと、主人公や仲間たちが

「御成敗式目ウゥァ!!」とか、
「墾田永年私財法ゥゥ!」とか、
「カノッサの屈辱ッッ!」とか、
「ボストン茶会事件!!」みたいに、

技名を叫びます。フルボイスです。
これはゲームを盛り上げる演出であるほかに、そう、
かしこいあなたはもうお気づきのことでしょうが、
技の名前がすべて歴史上の出来事の名前になっているのです。
そして、これによって与えられるダメージは、その出来事が
起きた年の数字。
墾田永年私財法なら743ダメージ、
ボストン茶会事件なら1773ダメージといったぐあいです。
これで、算数だけにとどまらず歴史の勉強もばっちり。
難しい、近代史ほどダメージ値もふえるのでバランスもばっちりです。
簡単に千何百とかいうダメージをだせるので、算数バトルの意味が
あんまりなくなってしまった気もしますが、細かいことはいいですね。



算数、歴史とここまできたら、ついでにほかの科目も詰め込みたいところ。



町の人との会話とか、ゲーム中に出てくる文章は、すべて英語表記です。
これで、英語の勉強もすることができます。
しかし、RPGの文章を英語で読むのは難しいと思うし、
このゲーム、書いていませんでしたが対象年齢は小学生~中学生ぐらい
のつもりで考えていたので、やたら難解な単語がでてくるばかりでは
困ります。RPGではよく出てくる「裏切り」なんて言葉も、
Betrayなんてかかれたらなじみがありません。きっと。

そこで、難しい英単語の部分は、かわりに漢字で表記することに
しましょう。
「彼は私たちを裏切ったんだ!!」なんてせっかくの感動のシーンも、
「He betrayed us!」ではわかりにくいので
「He 裏切った us!!」という風になる、という具合です。

これは、難しい英語ばかり出てくるのを防ぐ目的のほかにも、
漢字の勉強にもなるという一石二鳥のアイデアなのです。
これで、このゲーム1本で算数、歴史、英語に国語を
マスターすることができるということになりました。
次は、理科ですね。



ちかごろのRPGには、アイテムの合成とか改造みたいな、
やりこみ要素っぽいものが結構あるようです。
理科は、ここに入れることにしましょう。

どうするのかというと、合成とかの法則みたいなものを、
実際の化学に準拠させればいいのです。
「ダイヤモンドの剣」をつくるためには、
「タンソード」に圧力をかければいいのだと気付いたときの
子供たちの驚きの笑顔が目に浮かびます。

ほかにも、理科は、ダンジョンの謎解きなんかにも
いろいろと使うことができそうです。



主人公や仲間たちにはグラフィックが一切用意されておらず、
そのすべてを、自分で描くことにすれば、図工の勉強になりますね。
パーティに加入した際、名前をつけるのと同じ感じで、
グラフィックを作成するようにすれば問題ないでしょう。

音楽も同様に、ゲーム内のBGMをすべて作曲……という風にも
考えましたが、たぶんそれはすごく難しいので、やめます。
コントローラではなくって、鍵盤ハーモニカでゲームを操作
するようにすることで、音楽の要素としましょう。
これなら、理科一辺倒だった謎解きシーンに、
「トルコ行進曲を吹け!」みたいなテイストを加えることができます。



謎解きで思い出しましたが、このゲーム、先に進む方法とか、
めちゃくちゃ難しくて、攻略情報を見ないとクリアできないような
仕様にしておきます。攻略本もでません。

こうすることで、子どもたちは、ネットで攻略サイトとかを見て
進めることになるでしょう。すると自然とパソコンの使い方が
身につくのです。これでパソコンの勉強にもなりますね。
さらには、このゲーム、あちこちにひどいバグがあります。
自分でプログラムを書きなおさなければ進めないことも多く、
このゲームをクリアする頃には、インターネットのやり方だけでなく、
アセンブラにも精通しているという寸法です。



あとは、ストーリーはものすごい勧善懲悪の物語にすれば、
これでもう道徳の勉強ということになるでしょう。
小学校のころ道徳ってありましたが、なんも内容おぼえてないので
これはもう適当でいいんじゃないかと判断します。試験もないし。



これで、ひととおりの科目をカバーしました。
残るは体育ですが、これはゲームに盛り込むのは無理があるので、
このゲームを買いに行くまでの道のりで補うことにしましょう。

まず、勿論のことネット通販では買えないことにします。
家にいながらにして商品を手に入れるというのはもはや
体育でもなんでもありません。

全国のゲーム屋さんが結託して、店の駐車場をぜんぶ潰してしまえば
歩いて買いに行かざるを得なくなって、これはちょっと体育です。
しかし、元々店の近所に住んでる子には大した負担がないのと、
ふつうのお客さんに迷惑がかかってしまうので、これも駄目です。

というわけで、このゲーム、ジュースが1本200円とかするような、
山の頂上にある休憩所でのみ販売することにしましょう。
これなら、買いに行くために登山をしなければいけないので、
結構体育してます。自宅に帰る頃には体力が付いているというのは
理想の展開です。





以上、ぼくのかんがえたさいきょうRPGについて書き連ねました。
夏休みの宿題には最適だと思いますので、どこかのゲーム会社さん
アイデアを買いませんか。アイデア料は売上の5割でいいです。

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