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蜘蛛の一族がおりました。足が8本あり、目もなんかたくさんある、
あの蜘蛛です。クモ。クモです。彼らは民家の壁穴にすんでおりました。

一族の住んでいたその家は、ブドウ農家の家でした。
毎年、秋になると、部屋にはブドウの入ったタルがたくさん並びました。
蜘蛛にしてみれば、それを取ることなど造作もありませんでしたが、
礼儀正しい彼ら一族は、人間のものをコッソリ奪うということは、しませんでした。

そのかわり、彼らは、出荷が終わったあとに、部屋の片隅にこぼれた、
もう痛んでしまって誰も食べない、酸っぱい美味しくないブドウを少しだけ、
いただくのでした。

蜘蛛の一族は、毎年、そのブドウを使ってパイを焼きました。
独特の風味がありましたが、それはそれは、とても美味しいパイでした。
やさしい彼らは、そのパイを、他の虫たちにも、振舞うことにしていました。

他の虫たちも、いつもそのパイを美味しく食べていたのですが、
穀物が不作で食べ物の少なかったある年、ある虫が言いました。

「もしも年中いつでもあの蜘蛛のパイが食べられたら、
 もう、こうして穀物の出来に一喜一憂する生活なんて、
 しなくても済むんじゃないか?」

そんなの虫としてどうなんだ、とか、蜘蛛に迷惑だ、という意見も
当然ありましたが、確かに一理あるなあということで、
虫たちは蜘蛛のところにお願いに行きました。
「あのパイを、年中いつでも、私たちに作ってはくれないか?」と。

パイを作るためにはブドウが必要ですし、そのブドウも、
あくまでおこぼれを使っているだけなのですから、
あまり量産することはできません。そういった理由で、
蜘蛛たちは、虫たちのお願いを断りました。
虫たちは「せめて作り方を教えてくれれば、自分たちで作るから」と
食い下がりましたが、人間に迷惑をかけたくなかった蜘蛛たちは、
そのお願いも、断ってしまいました。

虫たちは考えました。どうにかして、あのパイと同じものを
たくさん作ることは、できないだろうか?
ためしに自分たちでパイを焼いても、上手くいきませんでした。

そこで、虫たちは、蜘蛛がパイを作っているところに忍び込んで、
こっそり作り方を覚えてこよう、と画策しました。
作り方さえ知ってしまえば、自分たちで作れるだろう、というのです。

さっそく、虫たちは、蜘蛛のところに忍び込みました。
蜘蛛の家は壁の裏にあって、入り込むのに苦労しましたが、
細い梁の上に、なんとか隠れることに成功しました。

虫たちが見ていると、やがて、蜘蛛たちがやってきて、
パイを作り始めました。
ブドウを使って、ごくふつうの手順。
虫たちがためしに作ったときのそれと、全く同じ作り方です。
「なんだ、作り方じゃなくて、料理のうまさの差だったのか?」
そう思いながらもしばらく見ていると、虫たちが作ったときには
なかった工程が、1つありました。

蜘蛛たちは、なにやら、乾燥した植物の葉を持ってきたのです。
それは、外に出ればどこにでも生えているような、ごくごくありふれた
雑草の葉でした。
「何に使うのだろう?」と思ってみていると、蜘蛛は、
それをすりばちに放り込み、ゴリゴリと細かくしはじめました。
どうやら、その葉を、香辛料として使うようです。
「そうか!あれが足りなかったんだ……!」
虫たちは、蜘蛛のパイに隠された秘密を知ると、
蜘蛛が葉を細かく砕き終えて、次の葉を取りに行った隙に、
蜘蛛の家から逃げ出そうとしました。

しかし、秘密を知ったうれしさから気持ちがあせったのか、
1匹の虫が、梁から足をすべらせてしまったのです。
虫は、落ちたくない一心で、とっさにそばにいた他の虫の体をつかみました。
つかまれた虫はおどろいてフラつき、また他の虫をつかみます。
そうして、細い梁の上の虫たちは次々とバランスを崩し、
とうとうみんな、今まで上からながめていた、すりばちの中へと
まっさかさまに落っこちてしまいました。

そこへ、蜘蛛が戻ってきました。
何も知らない蜘蛛は、あたらしく持ってきた葉っぱをすりばちに放り込むと、
そのまま、虫たちには気がつかずにすりつぶしてしまいましたとさ。







ていう物語があったとして、そしたら、それは、
酸っぱい「蜘蛛のパイ」のスパイを使った香辛料、つまり、
スッパイスパイダースパイスパイスパイス、ですね!!!



★Web拍手お返事



FF5プレイヤー?(無的なラスボスといえば)

 ラスボスといえば、理由こそいろいろなもののやりたいことはみんな
 「全て無に還るがいい……!!」なイメージでした。何故か。
 FFは1とか2しかやったことありませんごめんなさい。


スラピーです。A-RPG作成中です。ステータス+マップ表示まではうまく行きますが、
 絵がかけないので、キャラがいません。音楽が延々と鳴る平地空間です。
 絵かけるMuggyさんすごい。

(話がめちゃくちゃ飛躍して)そして7剣に一曲くらい曲作ってみたい欲望が
 沸いてきました。ぜひゲームができた暁には提供を(だまれ


 7剣はまだ音楽とか全然できてないので、1曲といわずむしろry
 ぼくもなんか、人に提供できるようなものを持ちたいです。
 描かないからバレてないけど絵とかメチャクチャ下手ですよ!


御正月に和尚がツー、とか言ってたのが懐かしいですが
和尚の何がツーなんでしょうね。

 そういえばなんでしょうね。残機とかじゃないですか。
 師走に走りすぎてだいぶ減っちゃって、もうあと2機しかないんですよきっと。

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