Googleマップで近所をいろいろ見ていたら、
家の近くに小さな本屋さんがあることを知り、出かけてみました。
そこは、マンションのテナントのような建物で、
おじさんが1人でやっているような小さな店でした。
中は薄暗く、レジには店主のおじさん、そして本棚の前に
立ち読みをしているお兄さんが一人いるだけでした。
参考書の棚を探して店内を歩いていると、
本棚の側面という側面に、
「店内での絶黄泉(タチヨミ)や殺影(サツエイ)はご遠慮願います。
防犯のために、貫死(カンシ)カメラを設置してあります。」
という張り紙がしてあることに気がつきました。
内容自体は、本屋なら大抵どこでもあるような事柄だけど、
これ、誤字なのかなあ、誤字なんだろうなあ、だけどこんな誤字あるかなあ、
なんて思いながらもあまり気にしていなかったのですが。
参考書を選びはじめ、そんなコトも忘れかけたころに。
突然、ギャアアという悲鳴と、ドサリという音ががぼくの真後ろでしたのです。
何事か、とびっくりして振り返ると、
ぼくが来たとき立ち読みをしていたお兄さんが、
その手にはなにやら影でつくられた刀をぼくに突き立てたまま、
天井から伸びたカメラに心臓を貫かればったりと倒れ死んでおりました。
[2回]
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