☆前編(長くなったので分けました)
錬金術師のマギィは、最終的には召喚士になろうという目論見を
はじめから持っていたのですが。
錬金術師の魔法もすべて習得し終えて、さあいざ召喚士!というわけで
訓練所へと転職しに行ってみたらびっくり。
召喚士、なれないではありませんか。
何事か、と思って詳しく見てみると、召喚士になれるのは、
性格が「善」か「悪」のキャラクターのみ。
召喚士になる予定のキャラクターなのだから、キャラメイクの時点で
性格「善」を選択してさえいれば問題なかったはずなのですが、
ぼくことマギィは性格「中立」を選択してしまっていたようなのです。
たとえば「善」のキャラクターでも、冒険中に極悪非道な行いを繰り返せば
「悪」に染まってしまったり、逆に「悪」のキャラクターがよいことをしていれば
いつしか「善」になったりすることはあります。
しかし「中立」という性格はなかなかにやっかいで、この善と悪のまさに中間。
冒険中にいかなる行為をしようが、善悪どちらに傾くこともなく、
決して揺るがず中立のままであり続けるのです。
なんで召喚士するって決めてたのに中立を選んでいたのかは分かりませんけれど、
どうせ中途半端なぼくの性格故、「とりあえず、中立でいっかー」みたいな思考が
働いたのでしょう。なんというか、まさに中立、といった気もしますが。
どうしよう。このままでは永遠に召喚士になれません。
考えに考え抜いた結果、ぼくが1つ思い出したのは、
前作・エルミナージュで、魔法で性格を変更していた記憶。
錬金術師の最高位呪文「プリテクトラット」。
これは、キャラクター1人の能力値を1つ、上昇させる魔法なのですが
確か、すべての能力がMAXのキャラクターにこれを唱えれば、
中立だろうがなんだろうが、任意の性格に変更することができたはずなのです。
プリテクトラットは強力な魔法ゆえ、一度使うと忘れてしまうという強烈な
デメリットを抱えているのですが、
幸い、パーティには錬金呪文を極めたメンバーが、マギィを含めて3人もいます。
使うと忘れてしまうといっても、レベルが上がれば再度覚えることは可能ですし、
レベル上げの行為はマギィ自身の能力アップにもつながるというわけで、これを利用した
マギィの、善、そう、正義のヒーローになるための戦いがはじまりました。
全能力MAXというと、途方もなく遠いことのような気がしますが、
このゲームにおける能力の最大値は、その種族の基本能力値+10なので
実はそれほど遠いわけでもないのが救いです。
レベルアップ時に能力が上がるとは限らない(下がることもある)ので
あっという間にMAX!とはなかなかいかないのですが……。
地道にレベルアップをこなしていると、盗賊のシャルルが
「盗む」技能を覚えたので、これを活用することにしました。
それぞれの能力に対応した6種類の「アンク」という、
能力値を上げる、いわゆるドーピング系アイテムが存在するのですが、
プリーストなどの僧侶系の敵は、これを全種類持っているのです。
盗みまくって、使いまくれば、全能力MAXも夢ではありません。
さらに、このプリーストがよく出現する「ルーベンブルグ」というダンジョン。
ここは魔法学校で、ぼくのパーティも以前来たとき成り行きで入学させられています。
ここにはプリーストなどのほか、魔法学校の生徒たちもよく出現するのですが、
彼らが武器として持っている教科書や、生徒手帳が、これまた高値で売れるのです。
お金を寺院に寄付すれば、寄付した額と同じ数の経験値がもらえるので、
ここで稼いでマギィが寄付、を繰り返せば、レベルアップで能力アップもしやすい、
というわけですね。
「盗む」ことができるのは、「装備解除」によって相手の体から引き剥がしたもの
だけで、尚且つ、どのアイテムを装備解除できるか、どのアイテムを盗めるかは
ランダムなため、なかなか一発でお目当ての品を手に入れるのは、難しいのですが。
とりあえず身包みを全部剥いで、盗めるだけ盗んで、不用品は捨てる、というのが
一番効率のよい方法でしょうか。
善、そう、正義のヒーローになるための戦いも、楽ではないのです。
……教室であろう部屋に入り、エンカウント……
……プリーストだ!アンクを根こそぎ盗んだあとは、
自慢のサーガブリンガーがなぎ払うぜ!……
……アンクを全部使った後は、また別の教室に入り、エンカウント……
……今度はルーベンブルグ1年生だ!教科書と生徒手帳がほしいので、
まずは身包みを全部剥いで丸裸にし、それから順番に盗み取り……
サーガブリンガーで取りこぼした敵は、アイちゃんが連撃で始末してくれます……
……アイテム欄を圧迫しないため、間違って盗んでしまった
衣服や杖のたぐいは、その場に捨てて、また別の部屋へ……
ルーベンブルグは難易度☆のやさしめのダンジョンなので、
今のぼく達ならば、ここの生徒や魔術師、僧侶連中など、
赤子の手を捻るがごとく、いとも簡単に蹴散らすことができるのです。
そんな感じでしばらく学校を荒らしまわった結果、
マギィの能力値は全て限界まで達しました。
そして、おもむろにプリテクトラットを唱えると……!
無事、「善」の性格になることができました!!そして、晴れて召喚士に。
やっぱり正義はすてきですね!
ベニー(lv18/君主・善) シャルル(lv32/盗賊・中立) アイ(lv23/闘士・善)
マギィ(lv13/召喚士・善) モーガン(lv18/使用人・善) スズ(lv17/巫・善)
これで一応、全員が、最初に思い描いていた職業に就くことができました。
意識してなかったんだけど改めて見てみると、ほぼ皆善ですね。
前回から不自然に強くなっているようにも見えるかと思いますが、
実は結構、他のダンジョンとかイベントとか、はしょって書いているのです。
ごめんなさい。
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☆後編
さて、無事召喚士になったわけですが、
召喚士というのは、そのへんで出現するモンスターとかと契約を結び、
パーティの7人目として召喚することのできる職業です。
召喚契約は、難易度の上下こそあれ、全てのモンスターと行うことが出来ます。
(ちがったらごめんなさい)
んで、さて、記念すべき1体目の使役、誰にしようか!というわけです。
せっかくだから、やっぱり強いやつがいいですよね。
……マスターメイジ?
確かに強いですけれど、あれは仮にも人間です。
モンスターを召喚するっていうのがカッコいいのに、
「召喚!」とかいってただのオッサン出てくるのはなんだか嫌ですよね。
というわけでボツ。
じゃあカッコいいドラゴン系?
モンスターの花形でこそありますが、まだ今行けるダンジョンには
いいドラゴンがあんまりいないので、これもボツ。
なんか、かわいくてかっこよくて強いのがいいなあ……。
そんなことを考えながらフラついていると、
現れた敵パーティの中に「デーモンヴァルキリー」の姿が!
デーモンヴァルキリーは悪魔の神女で、なかなかにかわいかっこよくて
さらにはその手に、怨槍カヴィランエという結構に強い槍を持っています。
槍は相手の後衛にまで攻撃ができ、ぼくもこのデーモンヴァルキリーに、
いつも苦戦を強いられていたことを思い出しました。……これだ!!
こいつに決めました。彼女がぼくの、記念すべき最初の使役となるモンスターです。
あまり関係ありませんが、関係ありませんが、今作では、契約を結んだモンスターと、
先日行ったマドリエ教会墓地にて、結婚することができます。あまり関係ありませんが。
教会に就職したアナリスちゃんはそれを、ちゅっちゅらびゅらびゅ?なんて
表現をしていましたが……ごほんごほん。
とにかく、一世一代の契約劇が、今ここにはじまったわけです。
ベニーががっちりとマギィを守る体勢に入る中、
まずはモーガンとスズシロが、麻痺や眠りの呪文をかけます。
そして闘士のアイが、すかさずデーモンヴァルキリーに連撃をかまし、
最後にいざ、マギィが契約を結ぶ……というのがぼくの作戦です。
別に召喚契約において、ポケモンのように、まひ・ねむりにしたり、
HPを減らす必要はないのですが、この行為には別の理由があります。
まず、麻痺させて行動を封じる理由ですが、これは単に、
仲間にしたいほど強い相手なわけだから、なるべく攻撃されたくない、というだけです。
速攻で倒しにかかっていた今までとは、勝手が違いますので。
次に連撃ですが、闘士の連撃というのは、上手く決まった場合、
相手の呪文抵抗力を下げる効果があるのです。
これは召喚契約に対する抵抗も下げることができるので、
契約の成功率がぐっと上がるというわけですね。
戦いがはじまりました。
他のザコには目もくれず、麻痺の呪文がヴァルキリーめがけて飛びます。
ザコ連中がマギィを蹄で蹴ったりしようとしますが、それはベニーがカバー。
あとはアイの連撃が成功すれば、もはや契約は成功したも同じです。
「アイの行動 バンテージ」
「アイの行動 バンテージ」
「アイの行動 バンテージ 蹴り上げた」
「アイの行動 バンテージ 突き上げた」
「アイの行動 バンテージ 打ち込んだ」
「打ち込み、昏睡させた」
「死亡した」
あれ……。
連撃が通ったはいいのですが、まさかのとどめまで刺してしまうとは思いませんでした。
はじめての契約とは、なかなかに上手くいかないものです。
でもまあ、今回は上手くいかなかったけど、また別のデーモンヴァルキリーを探して
今度上手くいけば、それで良しでしょうか。
そんな風に思っていると
「マギィの行動 契約」
対象が死んでしまったので不発だと思い込んでいた契約が、
なんと隣にいた、なんかよく分からんザコ連中のなかの
よりにもよってさっき蹄で蹴ってきたやつに発動し、そして……
「契約成功」
……はじめての契約は無事、ブラックシープという、なんかよく分からん
黒い羊のモンスターと結ぶことに成功しました!!わーい!…………。
シープということで羊なんでしょうが、ぼくにはヤギに見えます。あまりかわいくないです。
ぼくはデーモンヴァルキリーへの愛を、契約呪文に乗せたはずなのに、
黒ヤギさんたら読まずに食べたな、こいつ……。
ぼくはやぎさんとちゅっちゅらびゅらびゅはいやです……。
……さて、いつまでもくじけていてはいけないというわけで、
そろそろ寄り道を終わって、また神器探しをはじめないとなりません。
また適当な神器をチョイスして、コンパス指し示させました。
次に示した先は「ヘールダール」。
前にちょっと入って2秒ぐらい見てすぐ帰ったことがあるダンジョンなのですが、
ここは何のダンジョンなんだかよく分かりません。
小奇麗な塀と、息の詰まるような赤みがかった霧が印象的ではありましたが……。
次回から恐らく、ヘールダール編になると思います。
○○編とかいって、毎回好き勝手書いてるだけなのですが。
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